人文社会学部現代社会学科?社会調査実習報告書『木曽三川における地域環境教育のあり方』の刊行
活動の概要 | 人文社会学部現代社会学科では、毎年、社会調査実習という授業を開講しています。各担当教員の指導のもと、中京圏の様々な社会問題の現状と課題について、主にフィールドワークやインタビュー調査を中心とした社会調査を行っています。東海社会学会インターカレッジ発表会で報告をしており、調査経験とプレゼンテーションに力を入れた教育活動を行っています。この度、報告書『木曽三川における地域環境教育のあり方』を刊行しました。 【社会調査実習の内容】 今年度の馬渡班では木曽三川における地域環境教育の現状について、地域資料の整理?読解、現地フィールドワークや関係者への聞き取り、ボランティア活動への参加等を通して調べました。水環境と私たちの関係は切っても切り離せないものであるにもかかわらず、実際には水環境とどのように付き合っていけば良いかわからない現状があります。特に学校外の社会教育の現場で、どのような内容の環境教育が行われているのか、その実態や伝え方、教育の工夫、各団体の抱える課題等を調査しました。 調査に協力いただいた各務原木曽川かわまちづくり会は、産官学民が連携したかわまちづくりの実現を目指している団体です。同会は、近隣の国立研究開発法人土木研究所自然共生研究センターの専門家と協力して、小学生とその保護者(親子)を対象とした「おさかな観察会」などのイベントを定期的に開催しています。子どもたちはイベントにおいて、専門家の助けも借りながら生き物に関する正しい知識を身につけることができます。しかし、単なる知識の習得に終わることなく、五感を通じて直接自然を感じることができます。このような取り組みを通して、「地域の自然環境への愛着がわき、環境保全に関心を持てるようになる」「地元の良さを認識することによって、将来のUターン就職率を高める」「Uターンの際には「地元の良さ」を発信する立場を担えるようになる」「専門家との連携によって、研究等の将来の進路選択にもつながる」ことを目指しています。また、同会が開催する「かわまちランバイク大会」へのボランティア参加を通して、水辺空間の利用によって地域が盛り上がる様子を目の当たりにし、受講者は「まちとかわのつながり」を感じることができました。このような地元住民が担う「かわまちづくり」の活動は、子どもたちに対する地域環境教育の一環として位置づけられるでしょう。 |
活動の時期 | 2023年4月から2024年4月まで |
担当教員 | 馬渡玲欧(人文社会学部現代社会学科講師/SDGsセンター員) |
関連URL | 足球彩票人文社会学部現代社会学科 東海社会学会インターカレッジ発表会 人間文化研究科の馬渡玲欧講師のインタビュー記事がWebメディア『ミズテル』に掲載されました |
2023年度社会調査実習報告書(馬渡班)表紙